
┃TikTok Shopとは?

TikTok Shopは、TikTok内で商品を販売・購入できるコマース機能です。
ショート動画やライブ配信中に商品を紹介し、ユーザーはその場で商品をカートに入れて購入することができます。
このシームレスな購買体験が、特に若年層を中心に支持を集めており、企業や個人クリエイターの販路としても急速に拡大しています。
2024年には、TikTok Shopのグローバルでの流通総額(GMV)は約326億ドルに達し、アメリカ市場だけでも90億ドル以上を占めています。
特に東南アジア地域では、ライブコマースの普及とともに急成長しており、すでに一大マーケットを形成しています。
そして、2025年6月には日本でもTikTok Shopの正式ローンチが予定されており、国内のEC事業者やインフルエンサーにとっても大きなビジネスチャンスが到来します。
これからTikTok Shopに参入するなら、まずはどのジャンルの商品が売れやすいのか、そしてなぜ売れるのかを知ることが重要です。
次のセクションでは、実際の流通額データやトレンドをもとに、売上を伸ばしやすい主要商品ジャンルについて詳しく見ていきましょう。
※TikTok Shopの仕組みや機能についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事で解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
┃売上を伸ばしやすい主要商品ジャンル

TikTok Shopにおける成功は、「動画映え」だけでなく、ジャンル選びにも大きく左右されます。
以下は、2024年時点の世界TikTok Shop流通額(GMV)データを基にした「売上を伸ばしやすい主要ジャンル」とその理由です。
①ビューティー・パーソナルケア

・GMV実績:24.9億ドル(全体の22.5%)
・販売点数:3.7億点(全体の18.6%)
・平均単価:低〜中価格帯
伸びやすい理由
・ビフォーアフターや実演が動画映えしやすく、説得力がある
・短尺で成分紹介やレビューを織り交ぜられる
・リピート性が高く、定期購入に結びつきやすい
活用例
・30秒スキンケアルーティン動画
・美容系インフルエンサーとのコラボライブ
・セット売りでAOV(客単価)アップ
②ファッション(レディース・メンズ)

・GMV実績(レディース):13.9億ドル(12.6%)
・GMV実績(メンズ):8.9億ドル(8.1%)
・販売点数:2.8億点(全体の14.4%)
伸びやすい理由
・着回し動画、コーデ紹介、テーマ別提案が豊富に作れる
・シーズナルな需要変動で「今売れる」が作りやすい
・トレンドに敏感なZ世代に刺さる
活用例
・「1万円コーデ」紹介シリーズ
・セール限定ライブで在庫一掃
・商品別ハッシュタグをUGC拡散
③食品・飲料

・GMV実績:7.6億ドル(6.9%)
伸びやすい理由
・レシピや開封動画で五感に訴求しやすい
・コスパ・時短・健康のキーワードと相性が良い
・リピートにつながりやすい(定期購入導線)
活用例
・「3分クッキング」×自社商品連携動画
・音重視の“ASMR開封”でバイラル狙い
・ミニサイズパックで「お試し買い」導入
④健康関連商品(サプリメント・ヘルスケア)

・GMV実績:6.0億ドル(5.4%)
伸びやすい理由
・「悩み→解決」ストーリー構成が動画に向いている
・信頼性を高める専門家コラボやレビューの活用がしやすい
・高単価商品もあり、利益率が高い傾向
活用例
・成分ごとの効能比較動画
・体験者レビューの切り抜き構成
・定期便加入でライブ特典付与
⑤ホーム用品・生活雑貨

・GMV実績:4.6億ドル(4.1%)
伸びやすい理由
・ “便利グッズ”系動画はSNSで拡散されやすい
・見た目の変化(収納・掃除)によるビフォーアフターが強力
・単価が低く、送料無料枠に収まりやすい
活用例
・「生活が変わる神グッズ」シリーズ
・収納前/後の比較動画
・テーマ別ルームツアー×紹介リンク連携
これらのジャンルは、TikTokというプラットフォームの特性と相性が良く、動画による訴求力やライブ配信との組み合わせで売上を大きく伸ばすことが可能です。
では、実際にこうした商品ジャンルを活かして、TikTok Shopで目覚ましい成果を上げているブランドやクリエイターには、どのような成功事例があるのでしょうか?
次のセクションでは、具体的な人物や企業の成功ストーリーを通じて、より実践的なヒントを見ていきましょう。
┃成功事例の紹介

ここからは、実際にTikTok Shopを活用して売上を大きく伸ばしたブランドやインフルエンサーたちの成功事例を紹介します。
彼らがどのような商品ジャンルを選び、どのような動画・ライブ配信・アフィリエイト施策を展開していたのか。
また、売上が伸びた背景にはどんな仕組みや戦略があったのかを、定量データとあわせて具体的に解説します。
これからTikTok Shopに参入する方にとって、再現性のあるヒントが詰まったパートです。ぜひご自身のビジネスにも取り入れてみてください。
Canvas Beauty(アメリカ)
アメリカのビューティーブランド「Canvas Beauty」は、創業者のStormi Steele氏が自らライブ配信を行い、1回のライブで200万ドルの売上を記録しました。
ライブ中に限定オファーや在庫数のカウントダウンを行うことで、ユーザーの購買意欲を高める戦略が成功の鍵となりました。
Tarte Cosmetics(アメリカ)
コスメブランド「Tarte」は、TikTok Shopを活用して年間1億ドル以上の売上を達成しました。バンドル商品やアフィリエイトプログラムを活用し、マイクロインフルエンサーとの連携で商品の認知度を高めました。
Miniso(アメリカ)
生活雑貨ブランド「Miniso」は、低価格の商品を中心にライブ配信を行い、ブラックフライデーのセールで大きな成功を収めました。
「$9.99均一」などの価格設定や、テーマ別のライブ配信がユーザーの関心を集めました。
Love & Pebble(アメリカ)
スキンケアブランド「Love & Pebble」は、TikTokでのバイラル動画をきっかけに注文が殺到し、売上が1,000%以上増加しました。
アフィリエイトや広告を戦略的に活用し、顧客獲得単価(CPA)を従来の5分の1に抑えることに成功しました。
┃まとめ
TikTok Shopは、動画コンテンツとECを融合させた新しいショッピング体験を提供し、多くのブランドやクリエイターにとって大きなチャンスとなっています。
特に、ビューティーやファッション、食品などのジャンルは、動画での訴求力が高く、売上を伸ばしやすい傾向にあります。
成功事例から学び、自社の商品やサービスに適した戦略を立てることで、TikTok Shopでの成功に近づくことができるでしょう。
日本での正式リリースを控え、今後さらに注目が高まるTikTok Shop。この機会に、ぜひ自社のマーケティング戦略に取り入れてみてはいかがでしょうか。
┃株式会社mqmのブログについて
株式会社mqmのブログでは、TikTok Shop(ティックトックショップ)に関する最新情報や成功事例を随時お届けしています。
今後も海外の注目クリエイターや、国内導入後の活用方法などを追っていきます。ぜひチェックしてください!
■TikTok Shopへの出店を検討している方へ
TikTok Shopは、審査制となっており、出店には事前の申請が必要です。
出店をご希望の方は、下記よりお申し込みいただけます。
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